良導絡チャートの基本的な見方

[チェックポイント]

その1: 平均値の高さをみる

    その2: H/F系のバランスチェック

       その3: 異常良導絡(興、抑)のチェック

良導絡症候群


1.良導絡チャートの数値

上図の「良導絡チャート」をご覧下さい。

[良導絡チャート]は、左端に「平均値」の項があり、左から「H1 肺」「H2 心包」〜

「F6 胃」の順序に12の良導絡が並んでいます。 


「平均値」の数値で[60]のところ(赤丸)をみて下さい。次いで「H1」〜「F6」と

それぞれの[60]のところを目で追ってみてますと、[60]の書かれている高さ

(青の横線)が、個々の良導絡で皆違っていることにお気づきでしょう。


また、「平均値」の数値で[0]から[20]までの幅と、[130]から[150]までの

幅(図では高さ)も異なっていることを確かめてみて下さい。
  

この2つのことには、大変重要な意味が含まれています。

各々の[良導絡]は「刺激」にたいする「興奮性」(興奮する能力=感受性)が

異なっています。

一定量のお酒を飲ませても、人によって酩酊度が異なるのと同様です。

1本のビールが、ある人にとって適量であっても、他の人にはもの足りなかったり、

飲み過ぎであったりと、様々です。[60]という電流の量が、各良導絡によって、

受け取られ方が異なるのです。

中谷(中谷義雄 医学博士 良導絡の創始者)は、実験によるデータに基づき、各良導絡の

「代表測定点」で測定された電流値を「良導絡チャート」上に記入した際、横に平行

(上下のバラつきが少ない)に並べば「健康」であるように、数値の打ちかたに特別な考慮を

加えました。そして、作成されたのが、この[良導絡チャート]です。



2.生理範囲
(左右に引かれている2本の線)

「良導絡測定」によって得られた数値を「良導絡チャート」にプロットしますと、

下図のようになります。

[良導絡チャート]の左右を結んで二本の線が引かれています。

この二本の線は、測定した24の「代表測定点」の電流量を平均し、その数値を

チャートの左右にある「平均値」にとり、そこから上下に各々0.7cmのところに引

かれています。 二本線の間の帯(幅 1.4cm)を「生理範囲」と呼びます。


「代表測定点」の通電量は、食事や排便・排尿の前後などによっても変動します。

このような生理的現象や生理的要因(健康的な要因)によってバラついてもよい

許容範囲、それが「生理範囲」です。


この「生理範囲」の帯の中に入っている[良導絡]は正常であり、「生理範囲」から

はみ出している[良導絡]は、なんらかの「病的な要因」によって「身体の外からの

刺激」や「身体の内外に起こった変化」に対応する能力が異常に高まっている

(「興」)か、低下(「抑」)していることを示しています。

「興」も「抑」も共に異常であり、そこからさまざまな症状を知ることがでます。


皮膚における導電性は、自律神経の中枢と深く関わっています。

「生理範囲」から上と下にはみ出している[良導絡]は、[自律神経]の興奮性の

異常を現しています。 [良導絡チャート]は、そのかたの身体全体の「自律神経」

の興奮性とバランスを表現しているのだとお考え下さい。

皮膚を介して、自律神経の興奮性とバランスの度合を観ているのです。


※ 良導絡の「興・抑」と経絡の「虚・実」とは、その概念としては、同一のものということが出来るでしょう。

ただし、良導絡の「興・抑」と経絡の「虚・実」が、同じように現れるかどうかを確認することは出来ません。

何故ならば、[経絡の「虚・実」]は「脈診」で行われますが、この「脈診」で得られた[経絡の「虚・実」]を、

科学的に定量化する方法がないため、両者を比較することが出来ないからです。



※ [経絡の「虚・実」]を定量化する方法が様々試みられていますが、それらが[経絡の「虚・実」]を正しく表現

しているか否かは、大いに疑問です。

「経絡」を[電気生理学]と[自律神経学」の立場から、「良導絡」という形で表現したとき、はじめてそれが可能

になったといえましょう。

だからこそ「良導絡」は「経絡」の科学化に初めて成功したものとして、世界で高い評価を受けているのです。



3.拡大測定

12V(ボルト)で測定した際、多くの測定値が10以下を示し、「良導絡チャート」

上では表現できないとき(「生理範囲」の線が1本しか引かれない)は
測定器

(ノイロメーター)の電圧を21V(ボルト)に上げて、再測定をおこないます。

21V(ボルト)で測定しますと、「平均値」は高くなり、山(数値の高いところ)と谷(低いところ)

との幅が大きくなって現れます。 このことを「拡大測定」といいます。

拡大測定: 12Vレンジ(↑上図)、21Vレンジ(↓下図)

「拡大測定」をおこなっても、「平均値」がなお低い場合は、重大な意味を有します。

後述の 低下している[元気度]、「C生命活動の低下を招くような疾病が潜在している」に

あたります。

「予後」が悪く、医学的な処置やケアが必要とされるケースが多くありますので、注意が

必要です。


← クリックで、詳細説明

《 その1: 平均値の高さをみるのサマリー 》 

●「平均値」の 高さは、「元気度」を 現す。

●[元気度]とは、

@代謝機能

A環境の変化や刺激に対応する能力

B病気に対する抵抗力やスタミナ、など


●[元気度]は、一般的に以下の傾向があります。

・若年者は、高齢者より、「平均値」が高い。(加 齢)

・夏(暖かいとき)は、冬(寒いとき)より、「平均値」が高い。(代謝機能)

・筋肉労働者(筋肉をよく使う人)は、頭脳労働者(筋肉をあまり使わない人)

 より、「平均値」が高い。(スタミナ、運動不足、ストレス)

●「平均値」の高さ

☆40〜60は、正常
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

☆60以上は、[元気度]興奮
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
@過敏体質、アトピー体質

A「自律神経失調症」様の不定愁訴を持ち易い


☆40以下は、[元気度]低下
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
@加 齢

A疲労やストレスの加重

B体質的な虚弱

C予後が好ましくない


☆極端 に「平均値」が 低 い
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「拡大測定」しても「平均値」が低い場合は要注意。


← クリックで、詳細説明

《 その2: H系]と[F系]のバランスチェックのサマリー 》 

●[H系]と[F系]の「平均値」の大きさを比較

[H系]と[F系]の「平均値」の 差 が、倍以上(倍近く)あるときは、

「H・F平均分離」を行う。


●[H系]と[F系]の「平均値」の高さを比較

☆[H系]が 低 く[F系]が 高 い → 「逆転パターン」

・「逆転パターン」では、「心因性」と「精神的ストレス」を 考える。

・「逆転パターン」での キーワード は、「心配ごとは有りませんか?」


☆[H系]が 高 く[F系]が 低 い → 「一般型」

・「左上がり,右下がり」は、「一般型」


← クリックで、詳細説明

《 その3: 「異常良導絡」(「興」と「抑」)チェックのサマリー 》

●「生理範囲」からはみ出した「バラツキの大きさ」は

☆ 大きいほど = 自覚症状が強い → 「急性症」に多い

☆ 小さいくて変動が少ない = 自覚症状は弱い → 「慢性症」に多い

●異常良導絡の「左右差」

☆「左右差」(無)→ 内臓の機能の異常からくる「症候」を優先

☆「左右差」(有)→ 異常良導絡が走行している身体上、または、異常良導絡が関連する

  器官・部位の 異常からくる「症候」を優先

● 詳細は、「良導絡症候表」参照


← クリックで、詳細表示


トップページへ